青木家 真実とは
夫・青木雄二―ナニワの異端漫画家の真実
青木雄二ファンの私にとって本書の最大の収穫は、20代の頃の青木が姉の元に送っていた初期の未発表習作『盛り場ブルース』『鉄道』『ある批評家』の3作品の一部(それぞれ縮刷で4ページ分)が収録されていたことだ。稚拙ながら既に社会批判の萌芽がうかがえる。 他はタイトルから予想されるとおり、未亡人の青木若代さんがおそらく語り下ろした漫画家・故青木雄二の生涯と素顔。彼には自伝的なエッセイも多いので情報の半分以上は既知の事柄であったが、やはり闘病から臨終に至る場面では涙が誘われる。
