藤原正彦 人生案内とは
藤原正彦の人生案内
本書は、ミリオンセラー「国家の品格」の著者である藤原正彦氏が、読売新聞の「人生案内」に2年強にわたって回答した内容を、相談者の年齢に分類した上で1冊の本にまとめたものである。
有難いことに、Q&Aが2ページでまとめられている。そのため、ページをいちいち捲る必要も無く、本を開くだけでひとつの相談と回答が書かれているので、スラスラと読み進めることができる。ちなみに、読者からの相談は右ページ、それに対する著者の回答は左ページである。
著者は、自らを「無常識」人であると考えている。しかし、無常識であるが故に既成概念にとらわれず、回答は数学者らしく論理的だった。そのため、回答を読んでいるうちに方程式を解いているような錯覚に襲われた。
数学者としての論理展開に加え、ミリオンセラーとなった「国家の品格」でも書かれているように日本人としての価値観が上手くミックスしている。そのため、非常識と無常識では大きく異なることが理解できるだろう。
本書では72の質問がある。いずれも身近な問題だが、以下に特に印象に残っている質問のタイトル、並びに質問に対する著者の回答を2つ紹介する。
Q1.勉強内容に興味が持てない21歳(大学を卒業すべきか否か)
A1.卒業すべき。現状では、親孝行が半生を正当化する唯一の道
Q2.二十歳代半ば、何を心の支えに(これまでの心の支えは勉強だった…)
A2.何年もかけてゆっくり探していけば良い。
最後に、本書は他の人生相談とは内容が異なり、ユニークな視点からシンプルに回答している。よって、評価としては★★★★★が妥当だと考える。
藤原正彦の人生案内
著者:藤原正彦出版社:中央公論新社サイズ:単行本ページ数:169p発行年月:2006年11月この著者の新着メールを登録する【内容情報】(「BOOK」データベースより)教育、家族、人間関係、進路…『国家の品格』で...
